低レベル倫理

極めて低俗で低レベルの倫理について論考する

小循環

食べることと殺すことは別であるとは前に書いた。

 

llethics.hatenablog.com

さらに、食べたらそれで終わりという訳ではない。つまり、食べたら糞が出るのである。ある程度以上、大きな動物は食べるものが植物であれ動物であれ、何かを食べたら糞をすることになっている。そして動物の糞は他の生物の食物になるのである。

つまり、人間以外の動物は自らの死体を他の生物の食料とする以外に、糞を他の生物の食料として提供しているのである。しかし、文明化され衛生管理の行き届いた社会に住む人間は、糞を他の生物の食料として提供するという動物として当然するべき義務を怠り、他の生物に食べられないように自らの糞を衛生処分してしまう。(なお、この過程で微生物にだけは食べさせる。しかし、本来であれば糞は節足動物などを含むより多くの生物を養う食料として利用されるものだ。)

下水道の整備された都市に住む菜食主義者は、菜食主義よりもその糞を他の生物に提供するように務めるべきではないか。他の動物はすべて糞を他の生物の食料として惜しみなく提供しているのである。生命を尊重するならば、菜食主義もいいが、野糞主義を実践してはいかがであろうか。